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掛布さんが好き、片岡さんが好き、渡辺くんが好き。DNAがタテジマなsoraの野球話。
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スポニチ開幕企画(3月29日付)

・初ヒット出た
思い出に残る特別な試合になった。安打が出た安堵、それ以上に勝てた喜び。あの場面。四球を選んだ4回だ。金本さんの打球が抜けた時点で絶対に本塁まで還ると決めて走った。三塁コーチャーの和田さんが制止していたことに気付いたのは走り過ぎてから。とにかく必死で走った。
去年と違うユニホームで臨む公式戦。打順は3番。4番は金本さんだ。金本さんが見てくれている。“殺気”さえ伝わる視線。この緊張感、この一体感。この人と共に戦える、こんな日が再び来ることを求めていたのかもしれない。
10年前、金本さんと最初に会った時のことはいまもはっきり覚えている。入団1年目。広島の大野練習場であいさつした時だった。「お前が新井か。やっちゃるけぇのお」。いきなり広島弁で言われた。同じ広島出身という共通点があったからかもしれない。すぐに食事に誘ってもらった。いつの間にか何をするにも一緒になった。なぜかわからないうちに可愛がったくれた。

・また金本さんと
広島から阪神へ移った後も、苦しんでいた時に打撃を教えてくれたのが金本さんだった。阪神で優勝した時の話も聞かせてくれた。「ビールかけはいいものだぞ」と。あの人がいなければ、いまの自分はない。また一緒にやれることが、移籍から4カ月がたったいまでも夢のようだ。
オープン戦で本塁打を打った時だった。ベースを周って戻ったベンチ前で金本さんの手に自分の手を合わせようとしたら透かされた。広島時代に何度もされたイタズラを味わうのは何年ぶりになるだろう。本当に懐かしかった。

・消えぬ思い・・・
広島時代に使っていた物で捨てた物はひとつもない。ユニホームも自宅に大切にとっている。自分をここまで育ててくれたのは広島カープという球団。その恩を忘れることはできない。去年の秋からの日々、ひとりになった時にいつも思う。自分は裏切り者なのか-。その思いはずっと消えない。これから先の時間が薄めてくれるのか。それはいまもわからない。
いろんな思いを胸に、それでも前へ進むしかない。プレーボールがかかれば、考えることは目の前の試合に勝つこと。それだけ。器用な人間ではないことは自分が一番分かっている。だから、打撃でも守備でも精一杯食らいつくしかない。

・まだこれから
春季キャンプやオープン戦、新しい環境に慣れない中でチームメイトやスタッフの人たちには本当によくしてもらった。赤星には同期会を開いてもらった。キャンプ打ち上げの会では一丸の空気を強く感じた。
でも・・・。
自分はまだ阪神で何もしていない。何も貢献していない。すべてこれから。本当にチームの一員と認めてもらえるのはこれから。シーズンは長い。楽しい時も苦しい時もある。みんなと一緒に乗り越えていきたい。

・一歩ずつ前へ
秋には優勝をかけた激しい戦いが待っている。いままで経験したこともない緊張感に包まれるのだろうか。想像しただけでも胸が高まる。そして、最後は絶対に優勝する。144試合のひとつが終わった。特別な夜が明ければ。次の戦いがやって来る。前へ。そう、一歩ずつ前へ進んでいこう。(阪神タイガース内野手)
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プロフィール
HN:
sora
性別:
女性
自己紹介:
生まれたときから阪神ファン。幼児期から六甲おろしと選手別ヒッティングマーチを歌う。初めて好きになった選手は掛布さん。
大人になって甲子園デビューし、観戦の楽しさを知ってディープに転落。甲子園で見た片岡さんの3ランは忘れない。
ただいま渡辺亮投手を力いっぱい応援中。新井貴浩選手が面白くて仕方ない。
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